ドクターズワイン会の「Mr.ブラインド」Nさんより、
「お客様を接待するのでワインのサーヴをお願い、
もちろんブラインドでね」とのご依頼。
Nさんのワインの好みは熟知していますし、
多少の暴言もOKですが
初対面のお客様に同じようにというわけには、
しかもブラインドの洗礼はちょっとなぁ・・
失礼があってはいけないし、悩みどころです。
伺ったところ接待されるW氏は
海外にも滞在経験豊富で
ワインにも精通しており、カリフォルニアワイン
などは特に詳しいとこのこと。
理想としては、W氏大当たりで
Nさん大ハズレのパターン。
「ブルゴーニュと新大陸を間違えるのは末代までの恥」
(と言ったかどうかはわからないがこんなニュアンスです)
と、豪語するNさんが私のシナリオ通りのリアクションを
とってもらえるかが見所です。
W氏の講演終了後からの食事会とあって
開始時間は異例の9時半スタート。
するとNさん、W氏に
「今日は熊谷流でワインをお出ししますから」だって。
正確に言えば、「Nさん流」なんだけどなぁ。
シャンパンの後は、シャルドネ2種。
Nさんからのリクエストで
「どっちかがブルゴーニュでもう1本はカリフォルニア」
という2択問題。
1本目が「ムルソー・クロ・デュ・コルマン」
2本目はカリフォルニアの
「レイミー・ロシアン・リバー・ヴァレー」
ここで私の心の中は
「NさんハズしのWさん当たり!」と呟くものの
この日のNさん絶好調!
ズバリ、当てられてしまった。
しかも困ったことに客人の方がハズすという
最悪のパターン、まずいなぁ。
まぁ、次のピノ・ノワールで取り返そう。
ブルゴーニュの2本を出して
最初を「オレゴン」、2本目はNさんの大好きな
造り手「ドメーヌ・レシュノー」を「ニュージーランド」
とNさんに答えてもらうのが私の予想なのですが。
1本目が「ヴォーヌ・ロマネ ドメーヌ・カシュー」
2本目が「ニュイ・サン・ジョルジュ ダモード レシュノー」
なんとNさん、2本ともブルゴーニュを見破られ
しかも2本目はズバリ「ニュイ」と「アペラシオン」
までドンピシャで当てられてしまった。
おそらく愛する「西武ライオンズ」が
ドラフトで6球団で競合した
早稲田の大石投手を獲得した勢いに
完全に乗ってしまったような感じだ。
しかし話は変わるが、西武はどうして
あんなにクジ引きに強いのかなぁ。
清原、松坂、昨年の雄星とことごとく
当たりクジ引きますもんねぇ。
しかし、ヒジョ~に困ったのは
お客人のW氏が、ま、ま、まさかの
最初「オレゴン」で2本目「ニュージー」と
私の落とし穴に落ちてしまった。
ヒジョ~にマズイ!まずいです!
最悪の接待になってしまったぁ~。
そしたらW氏、
「いやぁ~、楽しいなぁ」
ですって。
世の中の上に立とうというお方は、
とても心が広いのです。
私が安堵したもつかの間
同席していたOさんの
「クロ・デュ・マルキ」に対してのコメントは
爆笑もんです。
「ピノより、やっぱりカルベネの方が美味しいなぁ」
「Oさん、カルベネじゃなくてカベルネですよ」
「あっそうか、カルベネね」
「違いますよ、カ・ベ・ル・ネ」
「また間違えちゃった、カ・ル・ベ・ネね」
「・・・」
はい、ワインは知識じゃないです。
楽しく飲むのが一番ですよ。
ワイン会終了、11時半。
グラスを片付けたら、日付が変わっておりました。
“
コメント